

BOLIVIA
ボリビアへの旅は、デザインと創造力を通して、
人々や地域に前向きな変化をもたらすという僕たちのビジョンの原点となった出来事でした。
ボリビアへの旅は、デザインと創造力を通して、人々や地域に前向きな変化をもたらすという僕たちのビジョンの原点となった出来事でした。
ボリビアへの旅は、デザインと創造力を通して、
人々や地域に前向きな変化をもたらすという僕たちのビジョンの原点となった出来事でした。
ボリビアへの旅は、デザインと創造力を通して、人々や地域に前向きな変化をもたらすという僕たちのビジョンの原点となった出来事でした。
初めて、僕たちが二人揃ってボリビアを旅したのは、2006年のことでした。兄の聡(サトル)が、その年の上旬にボリビアを訪れた際に、強烈なインスピレーションを受けたことがきっかけで、その数ヶ月後にオスカを含んだ三人でボリビアを再訪しました。
古くからの親友で、幼なじみのオスカ・イェンスィーニュスは、ボリビアの先住民族に対する無関心と誤認識をテーマにした論文作成に、現地で社会調査をしながら取り組んでいました。調査を通じて、ボリビアの先住民コミュニティにおける二大部族が、アルパカの牧畜で有名なアンデス山脈で暮らすアイマラ族とケチュア族であることを知りました。ところが、最高級の動物繊維を取引しているはずの彼らは、世界で最も貧しい人たちとして知られています。この矛盾への疑問が、彼の論文の重要なテーマになりました。
長年にわたり、アルパカ産業は知識のある一部の者が利益を得る一方通行の歪んだ構造となっており、産業全体を積極的に振興させようとする投資やクリエイティヴなアイデアやデザインが不足しているのが原因で成長が停滞しているというのが彼の結論でした。
そこで、オスカはボリビアの小さなアルパカ工房や手工芸のコミュニティとの出会いを広げながら、この美しい素材を適切なデザインとマーケティングで普及させるというアイデアに希望を見出しました。このアイデアが思い浮かんだと同時に、The Inoue Brothers… のソーシャルデザインスタジオとしての使命について交わした会話を思い出し、僕たちを ”雲の上の町” と呼ばれるボリビアの首都ラパスへの旅に誘ってくれました。
これが、デザインの力を使って真のポジティブな影響を生み出す方法を模索する、僕たちの旅の始まりでした。
2006年、エボ・モラレス氏が、初めて先住民出身としてのボリビア大統領に選ばれました。この出来事は、ボリビア全人口のうち約80%を占めながらも、一部の支配層たちに虐げられてきた先住民の人々にとって、格差社会の是正へと向かう重要なターニングポイントとなりました。
この民衆が起こした歴史的な変革は、僕たちにとってもどのようにして地域社会に根ざしたソーシャルデザインに取り組むことができるかを考える大きなインスピレーションとなりました。その後、僕たちは、ボリビアの首都ラパスとその市内の貧困地域エル・アルトという地域の小規模なローカル工芸コミュニティや家族経営の工房を訪れました。エル・アルトは、人口のほとんどを仕事を求めてアンデス高地から移住してきた先住民コミュニティが占めている地域です。僕たちは、先住民をはじめとした民衆たちが起こしたこの新たな変革のエネルギーに鼓舞され、市内のさまざまな工房や職人たちとコラボレーションを行いました。
エル・アルトから見たラパス市内の眺望
チリの海岸からアンデス山脈を越え、ラパスまで500kmの道のりを運転してくれたドライバーたちと
The Inoue Brothers… 初となるコレクションは、小規模ながらも印象的なラインナップで始まり、ロンドンに新しくオープンしたばかりだったドーバー ストリート マーケットが買い付けてくれました。この出来事が、ソーシャル・アントレプレナーシップを通じてファッションに影響を与えるという僕たちのロマンチックな夢の実現にとって、どれほど重要になるのか、当時はまだ知る由もありませんでした。最初のカプセルコレクションを納品してから数日後、コムデギャルソンとドーバー ストリート マーケットの創設者である川久保玲氏が、ロンドンの店舗を訪れた際に、僕たちのアルパカ製品を見て、触れて、アンデスコミュニティに対する情熱と努力を認めてくれました。その同週、彼女から初となるコラボレーションの連絡が届きました。こうして実現したコムデギャルソンとのコラボレーションコレクション「Crystal Journey」は、The Inoue Brothers… の名前を瞬く間に世界のファッションシーンに刻みました。
この美しい生地は、自然の力を感じさせると同時に、自然と共生するかたちでのコットンを生産することが可能であることを示しています。
軍事占領下にあるパレスチナ自治区に暮らす職人女性たちと長時間話し合い、彼らのアイデンティティである手刺繍を通じて、パレスチナ文化の素晴らしさを伝えています。
琉球藍研究所は、藍染めの知恵や技術を次世代に受け継ぎながら、沖縄独自の伝統「琉球藍染」を守り続ける活動を行っています。
東日本大震災で甚大な被害を受けた東北地方で、地域の小規模事業者や職人との協力のもと、このプロジェクトが立ち上がりました。
ビクーニャはその類い稀なる最高級繊維から絶滅の危機に瀕していた動物です。ビクーニャの保護活動は、CITESによる絶滅危惧種保護の取り組みの中で最も成功した例としても知られています。
2011年にパコマルカアルパカ研究所とパートナーシップを結んで以来、僕たちは世界最大のアルパカ協同組合「Alianza」を支える存在となっています。
このプロジェクトは、ペルー・アンデスの先住民遊牧コミュニティをサポートし、持続可能な取り組みや伝統文化を大切にする僕たちの考えを象徴しています。